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山日記 | 2015.05.24 | blog 

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春はよく山を歩きました。山道に入ると、体と心が同じ速度でさっぱりしていくと思う。うぐいすの声を聞きながら、うまいなぁうまいなぁと呼びかけていた。

 

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バスで高尾まで行って、川沿いを歩く清滝のハイキングコースは好きな道。苦しいばかりの道中にならないよう、楽しい工夫がたくさんあるから見つけてきなさいと、山の先生に教えてもらった。途中に石橋があって、そこから眺める景色が好きです。

 

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おにぎりとどん兵衛ミニがいつもの山ごはん。ふだんは食べないカップ麺の塩味とあたたかさが、山ではとびきりのごちそう。

 

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保津峡あたり。川下りの人たちに手をふった。土よりも水の上にのっかっているほうが正しいような夏日でした。



レッスン日記 | 2015.05.21 | blog 

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ベトナム料理教室で、「Ca Kho To/カー・コー・トー」という魚の土鍋煮を作りました。北部では大豆しょうゆ、南部ではヌクマム(魚醤)をおもな味つけに、煮あがりをこっくりした飴色にしあげるためカラメルや砂糖を加えるのが特徴です。

素朴で気楽なベトナム料理だけれど、家庭料理においておそらく3本の指に入るのではないか、というくらい人気を博すおかず。その味わいすべて、鍋を前にしたおかあさんの鍛えられた手の慣れと舌の味覚によって決められるわけで、どこまでもおおらかな力強さがあります。これこそがベトナムごはんの最大の魅力かなぁと思いながら、ごはんをもう1杯、また1杯とほおばっていました。



レッスン日記 | 2015.05.18 | blog 

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新しい生徒さんたちが集う日は、ベトナムはこんな形ですというところから始めて、海を越えたむこうへ私もめいっぱいの記憶力と想像力を働かせながら一生懸命にしゃべる。
常連さんたちのレッスンではアドリブが連発で、洗いものをしながら近況を報告しあったり、最近読んでいる本の感想を言いあったりしながら、最後はやっぱりベトナム料理っておいしいですよねーというところに落ち着く。
どちらもありで、どちらも私には等しく楽しい。料理教室というよりもベトナム料理部っていう部活みたいやなぁと、いつも思います。



イベント日記 | 2015.05.08 | blog 

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鎌倉での食堂ナンボー、無事に終了しました。鎌倉はもちろん、神奈川や東京、京都からもたくさんのお客様に来ていただき、本当にありがとうございました。予想以上の混雑ぶりに、私の顔をのぞきにきてくださった方には、ゆっくりお声がけすることができず申し訳ございませんでした…!怒濤の2日間、心強いスタッフと励まし合いながら、ときにはこっそりビールをつまみ飲みしつつ、夏のように爽快な暑さのキッチンで作ったベトナムランチは150食。すべてを片付けてふきんをきゅっとしぼる頃には、スポーツのあとのような心地よい疲労感のみ。

 

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「ベトナムの道具市」の看板を掲げる1室では、本業カメラマンの西澤智子さんによるベトナム&ミャンマー雑貨店がオープン。西澤さん独自の審美眼による、もはやベトナムでも探すことが困難なレア雑貨がざくざく。雑貨は古民家の庭からも眺められるようにディスプレイされていて、そんなこまやかなセンスがアジアらしい風情。忙しい時間がひと息つくと、キッチンスタッフもめいめいの情熱をかけて物色に向かう。

 

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左から西澤さん、会場「古民家スタジオ・イシワタリ」管理人の石渡さん、私、妹。ベトナムで繋がった友人たちは、気のおけない果てしなくのんびりできる仲間たち。

 

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イベントが終わって海を見に行った。ひさしぶりの長時間立ち仕事でくたびれた足裏を裸足にしたら、ぽかぽかとあたたかい砂浜がよいマッサージ代わりになりました。



レッスン日記 | 2015.04.29 | blog 

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リクエストレッスンで、いわしのトマト煮入りバイン・ミーを作りました。バゲット+魚+なます+香菜、という突拍子もない組み合わせをまとめるのは、香ばしいしょうゆ味のトマトソースです。

最近、近所に新しくできたパン屋さんで、バイン・ミーにぴったりのバゲットを見つけてうれしい。サイズ、食感ともに「ああこういうパンが欲しかった!」。バイン・ミーって味はもちろん、バゲット1本が胃袋にすっかりおさまる、という軽やかなあの食後感がいいんだよなぁと思うのです。

 

5月&6月のレッスンスケジュールを更新しました。少し早いですがご予約もスタートします。皆さまのご参加を心よりお待ちしています。



レッスン日記 | 2015.04.26 | blog 

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今日のタイ料理レッスン。トード・マン・プラーというタイ式さつまあげを作りました。すりみのプリプリした食感の生み方、味の要になるレッドカレーペーストの割合や、すばやく揚げて熱々をほおばるのにちょうどいい大きさとか、同じメニューでもレシピは日々変化していく。
今年のタイ料理クラスでは、新しいメニューも少しずつ組みこんでいこうと思っています。



レッスン日記 | 2015.04.17 | blog 

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今月のローカルベトナム料理クラスは、ダラットの野菜料理。ベトナム中南部に位置する高原の街ダラットでは、涼しい気候を生かした野菜や果物、花などの栽培がさかんです。

写真左は、クレソンと牛肉のサラダ。クレソンといえば、日本では肉料理のつけあわせにちょこんと添えられていますが、お国が変われば主役待遇。ベトナムではサラダやスープなどにたっぷりと、組み合わせる肉や魚以上に使います。爽やかな苦味のシャキッとしたクレソン、甘酢漬けのたまねぎはやわらかく、トマトはみずみずしい。ひとつずつの野菜が全部違う味わいで、別の歯ごたえで、だからこそパンチのある牛肉が名脇役に感じられてくる。

個人的に、ベトナム料理でいちばんおいしさを発見してほしいのは野菜料理。ふんだんに惜しまず、ひとつひとつの食感や色や味を残しつつ調理して、でもどこかおおらかで猥雑だし、精進料理のような禁欲さは全然ない。とにかく食べ飽きないなぁと思うのです。



イベント参加のおしらせ | 2015.04.15 | blog 

鎌倉の古民家スタジオ・イシワタリさんで、毎年ゴールデンウィークに開催されるイベント「ベトナムの道具市」。第4回となる今年、Nam Boは食事番として参加します。ベトナムのローカル食堂のような素朴でおいしいぶっかけごはんとカレー、昼下がりのベトナムコーヒーや昼酒もあり。ベトナムを愛するなかまたちと、爽やかな南の風を吹かせられるようがんばります。

 

【日時】5月2日(土)、3日(日) 11:00〜18:00(17:00L.O)
*11:00〜15:00ランチタイムのためカフェのご利用はできません。

 

【場所】古民家スタジオ・イシワタリ1階和室 詳細

 

【メニュー】
★ベトナムぶっかけごはん・・・1000円
★ベトナムカレーセット・・・1000円
★ベトナムコーヒー(hot/ice)・・・500円
★レモンソーダ・・・550円
★ビール 333バーバーバー・・・500円
★グラスワイン・・・550円
★ベトナム焼き菓子 など

 

そのほか詳細は、古民家スタジオ・イシワタリのfacebookページなどで追って告知予定です。よろしければご覧ください。

ご近所から遠方から、皆さまのお越しをスタッフ一同心よりお待ちしています!



たけのこ | 2015.04.10 | blog 

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やあやあ今年もと声かけながら、たけのこをゆでる。お花見で感じる桜の潔い美しさと、けのこをゆでるときの類まれなる鮮烈な香りは、毎年いつもセットでやってくる。

食材の旬というのは、全国でなく暮らす場所のあたりの収穫時期。そんなことが今は当たり前でないような気がして、近所の八百屋さんで京都の朝堀りか滋賀の朝堀りかで買うのを迷ってしまう、それはなんて贅沢なことかと思いました。



レッスン日記 | 2015.04.07 | blog 

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ベトナム料理教室で作った、揚げ春巻き。

ベトナムの揚げ春巻きは、豚肉に香味野菜やきくらげなどをたっぷりと混ぜこんで、生のままライスペーパーで包みます。親指くらいのミニサイズに作るのは南部地方のスタイルで、これをさらにハーブと一緒にレタスで巻き、甘酢っぱいたれにつけて食べる。揚げものを葉っぱでくるむと油っこさがよい塩梅で中和され、サクサクと軽やかにお箸がすすみます。

 

ライスペーパーは、いわば紙のごはん。日持ちがして水でもどせばすぐに食べられ、持ち運びにだって適しているから、もともとは戦場での携帯食だったといわれています。肉も魚のおかずもハーブも、ときには同じ米からできた麺だってくるりと抱いてしまう包容力。いかにもベトナムらしいおおらかな食材やなぁと、表面の網目模様を光に透かしてみながら思うのでした。



花見 | 2015.04.03 | blog 

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毎年恒例のお花見は木津川べりの背割堤。今年はあいにくのお天気だったけれど、あたたかな春雨に煙る桜もまた良し。

 

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平日の昼間、自営業やフレキシブルな働き人ばかりのあつまりなので、車座で宴会というよりも、皆それぞれが得意なことをやりながら寛ぐのんびりした季節行事。面倒見のいい頼れる人たちがバーベキューの用意をしてくれて、ほかの人は会費とおつまみを持参。お菓子が得意な人は、手作りの和菓子を差し入れたりもする。喫茶店主がいつもと変わらない姿でコーヒーを淹れたり、茶道をたしなむ友人たちが抹茶を点ててくれる野点も、おなじみの光景になりました。



レッスン日記 | 2015.03.30 | blog 

先週末のタイ料理教室。

 

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タイ北部はチェンマイの名物ラーメン、カオソーイ。卵麺をココナッツカレー風味のスープでいただきます。ゆで麺に揚げ麺のせという離れ業を披露しつつ、こってり濃厚なスープには高菜と赤たまねぎの甘酢漬けが絶妙な合いの手を打つ。
中国の雲南省で生まれ、ラオス北部やミャンマーを経てタイ北部へ伝わってきたといわれている麺料理です。しかし、ココナッツミルクやカレースパイスにもはや中国の名残りはなく、れっきとしたタイ独自の料理センスが光っている。さまざまな文化圏のおいしい味をひょいひょいとつまんで鍋に入れたかのようなハイブリッド食、おもしろいなぁと感心してしまう。

 

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食後のおやつに、揚げバナナ。白ごまをたっぷり混ぜた軽やかで香ばしい衣が、屋台風のどこか懐かしい味わいです。実際の屋台では紙袋にガサッと入れて渡してくれるのですが、教室では熱々のバナナに冷たいアイスクリームを添えました。



レッスン日記 | 2015.03.26 | blog 

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ベトナムの家庭料理クラスで作っている、ロールキャベツスープ。フランス統治時代から生まれたベトナム料理です。ひき肉をキャベツで巻く、というところは同じでも、肉だねにきくらげや春雨を混ぜたり、青ねぎを巻きつけて留めたり、スープをヌクマム(魚醤)で味つけしたり…と、そこここにベトナム流アレンジが冴えわたります。これはひとえに、主食である白いごはんと調和させるため。

庶民の食卓にストンと腰をおろし、すでに西洋料理ではなくなっているベトナムのロールキャベツ。異文化をわが身に引き寄せるエネルギーを感じてしまう1皿です。

 

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食後に季節のくだものでチェーも作りました。甘酸っぱく煮たいちご、タピオカとココナッツミルクをあわせたとろとろのおやつ。町家ではまだまだ寒い日があるのに、自然界はおかまいなく春を抱いているなぁと、食材を触りながら感じるこの頃です。



撮影日記 | 2015.03.22 | blog 

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今年ふたつめの本作りが始まって、横浜でしばらく撮影の日々でした。アジアのぶっかけどんぶり、という楽しい本になります。



野菜の食べ方 | 2015.03.13 | blog 

今月のレッスンでは、私が大好きな野菜の食べ方をいろいろご紹介しています。

 

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ゆで卵の入ったヌクマムだれはベトナム北部の家庭料理。このたれをゆでキャベツと食べるおかずは、ハノイの大衆食堂では必ずと言っていいほど出会う1品です。日本の今の季節には、菜の花と食べるのが個人的に大好き。ヌクマムと卵とゆで野菜、知らなければたぶん一生気がつかなかった素敵なマリアージュ。

 

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タイ料理教室では、豚ひき肉とトマトでミートソースのようなディップを作ります。これはナムプリック・オンといって、もち米や野菜と一緒にいただくタイ北部の伝統料理。ディップを食べるための野菜なのに、野菜がいくらでも食べられるディップでもあって、どちらかわからなくなる不思議な料理です。

 

ベトナムやタイでは、日々のごはんに本当によく野菜を食べるなぁと思う。レストランや食堂で食事するとき、「野菜」というカテゴリーがメニューにはちゃんとあり、炒めたりゆでたりサラダにしたり、実にいろいろな方法で料理してある。ベトナムやタイの人たちにとって、野菜は単に副菜や付けあわせなだけでなく、食卓を構成するとても大事な存在なのではないか?と感じ入ります。自分が何度も何度も長く旅を重ねられているのは、そのあたりに理由があるのかもしれません。



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